燕岳(標高 2,762.9m)

平成15年7月27日 東沢乗越から燕岳

 

 燕岳は北アルプスの中でも人気のある山です、風化した花崗岩の山容が神秘的です、表銀座縦走コースとして学校登山の山として多くの登山者が訪れます、山頂から北に広がるコマクサは見事です。


        

コース紹介

 今回のコースは中房温泉から中房川に沿って東沢乗越(標高 2,253m 燕岳と餓鬼岳の間)へ登り、コースを南(左)に取り北燕岳へ登ります、そこから燕岳山頂へ、さらに燕小屋〜合戦小屋〜中房温泉に下山しました。
 今回は登る人がほとんどいない東沢コースをご紹介します。

今回のコースの見所と注意点 

 お花畑とコマクサを見ながらのこのコースは魅力いっぱいですが、登る人が少ない分注意も必要です、コース紹介の前に見所と注意点をご紹介致しますので参考にして下さい。
 

 見所

 燕岳の一番北側の標高 2,723mまじかの残雪とその周辺に咲くお花畑が見事です、お花畑は東斜面に広がっています、綺麗に咲いた花を見ながらの登りは格別です。
 もう一つは何と言っても北燕から燕岳間の西斜面のコマクサの群生が最大の見所です、北アルプスの中でもこれほどの群生地はないと思います。

東沢乗越までのコースの概略

 コースとしては楽なコースです東沢乗越までの標高差は約800mを3時間30分です、途中2〜3ヶ所アップダウンがありますが後は中房川沿いの平坦な道(川原)を東沢乗越直前まで行き、30分急坂を一気に登れば東沢乗越です。
 谷を歩きますので景色は良くありません、燕岳の稜線と東餓鬼岳の稜線が見え隠れするだけです、その分燕岳への感激が待っています、また秋の紅葉が良いように思います。

コースの案内表示:木や岩などに表示や印が付いています迷う事はありませんが沢がいくつも分かれていますので、目印を見失ないようにして下さい。

 

☆ 注意点

熊:一番注意したいのは熊です、この日も東沢乗越 直下の笹の中を滑り下りた新しい後やフンがありました、途中は栗などの餌となる木が少ないので他の動物のフンはありませんでしたが、沢沿いは水を飲みにくる事がありますので要注意です。
 登る人が少ないのは燕岳へは登って来たコースを下山するか餓鬼岳へ縦走する人が多く、中房温泉から東沢岳(標高 2,497m 東沢乗越から餓鬼岳方面へ登った所)を日帰りする人がないためです、また東沢乗越から下山する人も少ないようです。 大町市白沢登山口から餓鬼岳への登山道にも熊が出ると聞きますのでおそらく尾根筋にいた熊が早朝の登山者の行動に、この沢を下ったのではないかと思います。熊除けも沢沿いを歩くので沢の音に消されてしまいますので大きめな物やラジオなどを持って行くと良いでしょう、何より大勢で出掛けるのが一番です。

沢:大雨の時はある程度の注意は必要ですが、何ヶ所も堰堤が作られていますので全体には水の量も少なく浅めです、靴を脱いで渡る所や大きな岩を飛び越えて渡るような所はありません。また反対側へ沢を越えて登る所はありませんので、歩きやすい所を探して歩く事ができます。
 周りの岩や水辺の植物、流されて来た木々などの様子から、最近大水が出た様子はありませんので普段は心配ありません。
 又携帯電話は東沢乗越まで使用できません(東沢乗越から上は未確認です)
水場:決められた水場はありませんが沢を挟んで山小屋はありませんのでおそらく何処でも飲めると思いますが、できるだけ本流に入る沢を利用して下さい、またお花畑には8月中旬まで残雪がありますので、そこからの雪解け水を利用すると良いでしょう。

 


JR穂高駅からタクシーで中房温泉登山口まで(小型4人乗 6,390円 中型5人乗 7,030円) バスもあります詳しくは こちら (北アルプス山小屋友好会HP) 長野道豊科インターから約1時間 料金所を直進して国道19号線を右折して北穂高町へ烏川(からすがわ)に掛かる橋を超えて次ぎの信号機(大糸線 有明駅手前)を左折、後が直進すれば中房温泉です。

 

 登山口(35分)〜つり橋(45分)〜ブナ平(1時間10分)〜西大ホラ沢出合(1時間)〜東沢乗越(2時間)〜北燕岳(15分)〜燕岳山頂(25分)〜燕山荘(40分)〜合戦小屋(1時間30分)〜中房温泉

東沢乗越からはちょっとハイペースでしたので、山岳地図に記載されているタイムです

中房温泉(3時間30分)〜東沢乗越(3時間)〜燕岳山頂(3時間30分)〜中房温泉

 

 

 
 多少沢側に崩れかけた所もありますが危険な場所はありません、道もはっきりしていますが両側の草が伸びていて雨の日や早朝は腰のあたりまで、びしょ濡れになります(注意点を参考にして下さい)

☆ 沢の中を歩く時はこんなイメージです
沢沿いの道
 

 

  

今年の梅雨明けはいったい何時になるのでしょうか、7月の中旬から毎日天気が変わり22〜23日には梅雨明けと予報が出たと思ったら又伸びて、20日は燕岳へ5〜6人で登る予定していましたが天気が崩れるとの予報に中止しました。
 27日の日曜日梅雨の合間を中房温泉から中房川沿いを東沢乗越を登り、東沢岳へ登るつもりで一人で出掛けました「危ない所があったり無理だったら帰ってくるから」と家を午前4時に出発、中房温泉駐車場へ5時到着です、2つある駐車場は満車状態です、係りの人が「後2台で今日は終わり 運が良いね!」と路肩へ止めるように言われ車の中で朝食です。
 燕岳登山口には大勢の人がいます、入山届を出してみんな燕岳を目指し左の道に入って行きます、私だけは目の前の橋を旅館の方角へ「止めるなら今 左へ行ったほうが良いんじゃない」などと ひとり言 「まあ〜良いか 駄目なら帰ってこよう」
 旅館の脇を中房川沿いを登ります、両側に伸びた草が雨に濡れてズボンの裾は、もう湿っています出発して35分つり橋に出ました、ここからは沢に沿って歩くます。

 登山口 つり橋

相変わらず誰にも会いません、休んでいても誰も登って来ません「やっぱりな」危険な所はないものも、あまりにも静かで一人で来るにはちょっと淋しい所です。

 

沢が2つに分かれている所や、本流に入る小さな沢を何回か渡りながら、歩き始めて2時間川原に一段と大きく「赤字に白枠」の矢印が書いてあります、左に入ると直ぐの所が「西大ホラサワ出合」です(燕岳4k 餓鬼岳4.6k)ここから沢とも分かれ山道となります。

 西大ホラサワから少し登った所で今日初めての3人の男性に会いました「やっと 人に会いましたよ!」聞くと燕山荘に泊まって今朝6時に下山して来たのとの事「これからが キツイよ・・・。」
 しばらく行くと笹に覆われた上り坂が、ジグザグに付いた上り坂です時刻は9時です上からも10人位のグループが下りて来ました「一人ですか? 勇気あるね」などと言われ「あまりにも人が少ないので怖いですよ!」「直ぐ上に熊のフンがあるよ」 なるほど笹を滑り降りたり笹の中を歩き回ったあとが沢山ついています、すべって爪痕まで付いています。この時初めて一人で下山するのは嫌だなと思いました。
 

9時30分登り始めて3時間30分東沢乗越に到着です、燕岳から来たという女性2人からコマクサが本当に沢山咲いていると聞きました、そこへ餓鬼岳から来た男女合わせて7人のパーティーが着きました、「どちらからですか?」「浜松です」そんな会話の中でコマクサの話になり、聞いている内に7人の内一人の女性がコマクサを見に行きたいと言い出し、私も今登って来た道を一人では帰るよりもコマクサを見に行ったほうが良いかも・・・。「私と行きませんか?」「行きましょう!」と話がまとまり結局7人の内男性一人と女性一人と私の3人でコマクサを見に燕岳へ向かう事になりました。

北の端付近の残雪・北燕のコマクサ

 急な森を抜け目の前が開けてくるとハイマツと残雪 脇にはお花畑が広がっています、どの花も満開でハクサンイチゲやハクサンフウロ・シナノギンバイなどが咲き競っています。「来て良かった〜」と歓声が上がります。

北燕から燕岳の間に咲くコマクサ

 

残雪から溶け出す水を飲み、標高2,723mの北の尾根で昼食を取り急いで燕岳に向かい出発です西側の斜面にはコマクサがピンクに見えるほど咲いています、白い花崗岩とピンクの花がとても綺麗です。